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考える子にするために、家庭でできること@ ノルウェーの小学生の宿題
ノルウェーでは選挙中、小学生が宿題で政治家に問う。「あなたの政党は難民のために何をするの?」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/abumiasaki/20150929-00049963/?fr=fb_oa_tpc
北欧、ノルウェーの小学生に関する記事を目にしました。
その記事を読むと、改めて良い教育をしているなと考えさせられました。
北欧の国は、10年先を見据えた教育を行っているという印象があります。
OECDの学力テストでは、順位を下げてしまったものの、今回の記事のような取り組みは、日本ではなかなか行われないでしょう。
選挙制度からして、日本とは違いますので、純粋にマネはできませんが、教育面では応用することができると思います。
日本の小学校6年生に、政治の話をしても、ほとんどの子が政党という言葉すら耳にしたことがないでしょう。
私がこの記事で一番、驚いたのが、政治家に対する小学生が準備した質問がとてもレベルが高かったためです。
以下、抜粋です。
- 保守党が最も重要視している政策は?
- なぜ保守党は固定資産税に反対なの?
- オスロの学校教育制度がさらによくなるために、保守党はなにをしてくれるの?
- 学校の民営化についてどう考えているの?
- どうして保守党は、店の日曜営業に反対なの?
先生が考えたのではないのか?と思う質問のレベルです。
この質問をするためには、事前学習がかかせなかったとは思います。
政党の意味、与党・野党の意味は?
固定資産税とは?
民営化とは?
こんな質問、そのあたりの中学生や高校生に尋ねてもまともな返答が返ってくるでしょうか?
私自身、この記事を読んでからノルウェーの教育事情について、少々調べてみました。
社会制度が違えど、親が子どもに対して、どこまで責任をもつのか?
「自立」というものに対して、とても強く意識して子供を教育させている点を、日本の親御さんも学ぶべきだと感じました。
学び場.com ノルウェーからの教育報告 https://www.manabinoba.com/index.cfm/8,19435,21,137,html
ノルウェーの親たちは、18歳で子どもが自立できるような、教育を施すことが当たり前のようです。
これは、精神的な面と経済的な面、両方の自立を意味しています。
もちろん、国の義務教育制度が、大変充実しているという点も見過ごすことはできません。
しかし、それを踏まえたとしても、親が子ども対して、「自立した大人」になるまで、様々な話を大人として教えているんだろうと私は、推察します。
なぜ、私がこのように考えるかというと、日本の子どもたちは、自分が置かれている身の周りのことにしか興味を持たないという傾向があるように思うからです。
とりわけ社会全体・国・他国といった点は、そもそも考えたことがないという子が多いことも、理由として挙げられます。
考えたことがない、話をしたことがないというのは、これは「大人の責任」だと私は感じています。
一昔前のように、子供が近所のおじさん、おばさん、じいちゃん、ばあちゃんなどと話をする機会は減っているでしょう。
(近所付き合いの減少、核家族化の進行によって)
親が、あまりに家庭に時間を割けない環境だと、子供は人生の先輩から学ぶことはありません。
必然的に、子どもたち自身が興味を持つ対象の知識しか身に付きません。
授業をしている身としては、「そんな言葉聞いたことない!」という返答を、かなりの頻度でします。
この背景は、やはり大人との会話の減少でしょう。
子どものうちは、生活の中で触れたことでないと、なかなか吸収できません。
「うちの子は、勉強ができない」「覚えが悪い」と嘆く前に、
子どもたいる前で、政治に関する話や、育児などの話、社会問題等について話をしてみてください。
親が知らないことは、子どもは知ることはありません。
その中で、「それって何?」「なんで?」という質問は1つや2つ出てきます。
(特に小学生や中学生のうちに)
答えられれば、教えればよいと思いますし、わからなければ、
「なんでだろうね?わかったら教えてね」と答えてやればいいだけです。
と、やや話が逸れていますが、このように考える自分としては、政治に関して調べる授業が小学生で成立するというのは、
家庭の中でも、日常的にそういった話がなされているからだと思います。
想像の域は出ませんが、経験則的には、そういった環境だと思います。
この授業を日本で成立するか?というのは、はなはだ疑問です。
しかしながら、こうした教育を目指すべきだと私は思います。
ノルウェーでは国政選挙では70%超の投票率です。
(日本では先の国政選挙の投票率は52%程でした)
総務省 国政選挙の投票率(年代別)
http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/
「義務教育の充実」と同時に「家庭環境」が、この高い投票率等にもつながっているのだと感じる次第です。
余談ですが、最近、ウチの塾へ通う中学生や高校生の中でも、政治的、歴史的な面で質問されることが増えました。
(一部の子ではありますが。。)
ちょっとした雑談ですが、質問されたことに、ちょっとした解説を加えて答えています。
その後、現在は情報がすぐに手に入る時代。
自分たちなりに、スマホで記事を読んだり、話をしたりしているようです。
次にされる質問や情報が、一段階レベルが高くなっていることが多くあります。
私自身、実の子がいるわけではありませんが、やはり興味を持たせるということは、
身近な場面でできるのだな、と改めて実感しています。
ご家庭でも、「そんなの知らないよ」と答えずに、いい教育のきっかけを作ってあげてください。